恋歌はエア 後編

そういうわけで近親ファンには『リアル』と『エア』が存在するのです。

似たような例で言えば、恋愛ないし官能系の一大派閥いわゆるBLにおける、『本当のゲイ』と『腐女子』の関係でしょうか。まあ、間違っていないと思います。

 

で、ここで恋歌が気になるのはその両タイプの関係。

前編にも書きましたが、タイプごとの比率というのはわかりません。自己申告すらあてになりませんし、エアほど「幸せな近親愛カップルです!」って嘘をつきたくなる気分はわかりますしね。誰がそれを責められましょうや。

先に出たゲイさんの例を参照すれば、例えば普通の本屋さんで本物のゲイさんが買う雑誌―-バディとかサムソンとかは成人書籍コーナーにほんの数冊しか展示されていません。翻って、腐女子のお姉さま用のBL本は漫画も小説もそれだけでコーナーができるほど充実しています。これはすなわち、ゲイと腐女子の数の違いです。いやあ、つまりリアル恋愛より妄想ドラマの方がこの世には多いのですよ。昔、コミケかなんかで「ホモの嫌いな女子はいません!」っていうコピーがあったくらい、女子は基本的にホモが好きですから、その分は割り引いて考えるべきかもしれませんが。

 

そして、何故、恋歌がそれを気にするかというと、それこそ腐女子の今の状況です。彼女らは所詮妄想ですから、ゲイさんの世界を華麗に美しく、勝手に考えています。「男同士でも妊娠します」って平気で言いますからね。世の中には「女はブスでも生理があっていいわね!」と怒る美人ニューハーフさん(実見)が聞いたらどう思うでしょうか?

それでも本人達はそれでよく、同時にそれ故にBLは一大コンテンツになったのでしょうが、同次元の近親愛ファン・エアとしては現実のリアルさん達とは乖離した妄想で創作しているのではないか? と心配になるわけで。

 

今までに恋歌の作品をその観点で責められた事はありません。近親相姦研究所でのリアルさんからも誉められてばかりで、むしろ「甘味がいい!」とか「そこまで堂々と愛を語りたい!」ばかりでした。

でもこれって気を使ってくれているんじゃ? 研究所のユーザーはいずれも紳士淑女ばかりで普通他人の悪口は言いませんでした。ないしは悪く思っていてもあえて批判はしないとか。そう考えると喜んでばかりはいられません。

 

ただ、だからって他人の意見のみを聞いていては創作はできません。皆が満足する作品はあり得ませんし、皆が不快に思わない作品も同じく不可能です。

 

だから恋歌は開き直って『インモラル・コメディ』と銘打ったのです。人生において未経験ですのでリアルさには限界があるでしょう。ただ、近親愛には本当の親近感を持っていまして、それを源泉に「淫ら」で「楽し」くて「綺麗」な創作を続けていきたいと思います。そしてそういう世界を好んでくれる方々に作品を提供していくつもりです。『リアル』さんにも『エア』さんにも。  六世

 

 

 

2017年01月14日